社会医療法人財団 池友会 福岡和白病院
Fukuoka Wajiro Hospital

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社会医療法人財団 池友会 福岡和白病院
Fukuoka Wajiro Hospital

放射線診断・治療センター

MRI

MAGNETOM Skyra fit(シーメンス)

MRIとはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略称です。人体の断面像を様々な角度で描出することができます。

当院では3台のMRI(3テスラ装置1台、1.5テスラ装置2台)が稼働しており、検査目的、部位、状況に応じて、適切なMRI装置を選択しています。質の高い検査を提供できるようスタッフが協力し、技術や知識の向上に努めています。

【 保有装置 】

  • 3テスラMRI  MAGNETOM Skyra fit(シーメンス) 2019年バージョンアップ
  • 1.5テスラMRI  EXCELART Vantage(キャノン) 2019年導入
  • 1.5テスラMRI  OPTIMA(GE)

MRI検査の紹介

頭部MRI

頭部領域でMRIは脳梗塞、出血、炎症、変性など様々な疾患に有用です。

脳腫瘍症例

T1強調像、T2強調像、拡散強調像、FLAIR等の通常撮影法に加え、必要に応じて先進的撮影法を追加しています。MRSは腫瘍の代謝の情報が得られます。拡散テンソル画像は神経路、ファンクショナルMRIは脳の機能局在を観察でき、手術支援に用いられます。
  • 造影後冠状断像
    拡散テンソル画像
  • MRS
    ファンクショナルMRI

血管の評価

MR angiography(MRA)は造影剤を使用せずに血管を評価できる非常に有用な撮影方法です。動脈瘤や血管狭窄などのスクリーニングのみならず詳細な血管の評価にも利用されています。
  • 頭部MRA (矢印)動脈瘤
  • 頸部MRA (矢印)動脈狭窄
mUTE 4D-MRAはステント留置やコイル塞栓後の症例などでの血流動態観察に利用しています。
頚動脈MRA(TOF法)
(矢印)左頚動脈ステント留置後
mUTE 4D-MRA

脳血流の評価

ASL(arterial spin labeling)は造影剤を使用せずに脳の血流を評価でき、脳血管障害やてんかん等の評価の際に追加で撮影しています。
  • 急性期脳梗塞
  • 拡散強調画像
  • ASL

血管MRI

造影剤を使用しない非造影MRAと、造影剤(ガドリニウム)を使用する造影MRAがあります。どちらの方法で撮影するかは、目的とする部位、疾患、造影剤に対するアレルギーの有無などを参考にして判断しています。

  • 腎動脈MRA(非造影)
  • 下肢動脈MRA(非造影)
  • 肺動脈造影MRA (矢印)肺動静脈瘻

骨関節MRI

MRIはX線撮影での難しい半月板、靭帯、椎間板などの組織を明瞭に描出することができます。目的とする疾患や部位によっては診断能の向上のため、3D画像や高分解能画像を追加撮影しています。
  • 腰椎
    T2強調像 (矢印)椎間板ヘルニア
    股関節
    3D GRE T2*強調像の臼蓋放射状再構成
    (矢印)関節唇損傷
  • 膝関節
    2D T2*強調像高分解能撮影
    正常例
    手関節
    3D GRE T2*強調像
    (矢印)三角線維軟骨複合体損傷
    足関節
    3D-DESS(Dual-echo in steady state)
    (矢印)距骨の骨軟骨損傷

骨盤MRI

泌尿器科領域の前立腺、膀胱、婦人科領域の子宮、卵巣、消化管領域の直腸など、幅広く撮影を行っています。病変の大きさ、形状、病変に広がりなど、治療方針を決める上で有用な情報を得ることができます。
  • 前立腺撮影
  • 拡散強調像 (矢印)腫瘍
  • ADC map (矢印)腫瘍
  • MRS
  • T2強調像 (矢印)腫瘍
  • 造影ダイナミック早期相 (矢印)腫瘍
  • 膀胱撮影
  • T2強調像 (矢印)腫瘍
  • 造影ダイナミック早期相 (矢印)腫瘍
  • 子宮撮影
  • T2強調像 (矢印)子宮筋腫

上腹部MRI

肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、副腎などの臓器を様々な方法で撮影しています。検査によっては呼吸を止めて撮影する場合があります。必要な場合は合図をしますので、ご協力ください。
  • 肝臓撮影(肝特異性造影剤 EOBを使用)
T2強調像
(矢印)腫瘍
拡散強調像
(矢印)腫瘍
造影動脈相
(矢印)腫瘍
造影肝細胞相
(矢印)腫瘍
  •   MRCP

    (矢印)総胆管結石

    MRCPは造影剤を使用することなく胆嚢、膵管を描出することができます

  •   副腎撮影

    T1強調 in phase像    同 opposed phase像
    (矢印)腺腫

乳房MRI

主に手術前に病変の拡がりを評価する目的で行われています。細かな病変の検出のため、3テスラMRIで造影剤を用いて撮影しています。
  • 造影後高分解能撮影 (矢印)腫瘍
  • 拡散強調像          ADCマップ
    ダイナミック造影早期相と時間強度曲線 
    (矢印)腫瘍

心臓MRI

心機能の正確な評価や、心不全を中心とした心疾患の原因精査などに用います。当院では心筋虚血を評価する負荷心筋血流MRIも行っています。

心臓画像検査 心臓MRI

MRI検査の流れ・お願い

  1. 予約の30分前までに、受付を済ませてください。時間厳守でお願いします。
  2. 検査前には、お手洗いをお済ませください。ただし、検査部位によっては、排尿を控えていただく場合があります。
  3. 検査時間は検査部位によって異なりますので、検査担当者もしくは外来にてお尋ねください。
  4. 検査着に着替えていただきますが、その際次の物は必ず取り外してください

    金属製品
    (時計・ネックレス・ヘアピン・イアリング・鍵・ファスナー・ベルト・ブラジャー 等)
    磁気を使用している製品
    (キャッシュカード・テレフォンカード・エレキバン・カイロ 等)

  5. 次の場合は検査ができない場合があります。

    刺青・かつら・付け毛・金属が含まれる化粧品(アイシャドウ)・湿布 等

  6. 検査は寝台に寝た状態で行います。その際ずれないように体を固定させていただきます。
  7. 検査内容によっては造影剤を静脈注射することがあります。
  8. 検査が始まると工事現場のような大きな音がしますが、この音がしている間は撮影中です。
  9. 予約日・予約時間の都合が悪くなった時は早めに病院受付または診療科までご連絡ください。
  10. 必ず検査担当者の指示を守ってくださ。

【 お問い合わせ 】

福岡和白病院 MRI室
TEL 092-608-0001(代表) 
福岡市東区和白丘2丁目2-75

MRI検査の注意事項

MRI検査は強力な磁石と電磁波を使用します。金属製または磁気に敏感な物をMRI検査室に持ち込むと、破損事故や熱傷につながり、大変危険です。

以下に該当する物が体内にある場合、検査を受けることができません

【 原則禁忌 】

  • 心臓ペースメーカー
  • ICD(埋め込み型除細動器)
  • 人工内耳
  • 1995年以前の動脈瘤クリップ
  • 乳房再建術の皮膚拡張器

以下に該当する物が体内にある場合、検査が可能かどうかの確認が必要です。

【 MRI撮影注意 】

  • DBS(深部脳刺激)
  • インプラント
  • 脳のシャント
  • 薬剤注入ポート
  • 埋め込み型心電図
  • 人工関節
  • ステント
  • リブレ(24時間血糖測定)
  • 温度センター付き膀胱留置カテーテル
  • その他の体内金属

以下に該当する方は検査を受けることができない可能性があります。

  • 刺青をしている方
  • 妊娠中もしくは妊娠の可能性のある方
  • 高度の閉所恐怖症の方

MRI検査をより安全に受けていただくために、毎回検査前に問診票を用い上記の事項について確認をさせていただきます。造影剤を使用する場合は別途問診票と同意書が必要となります。