社会医療法人財団 池友会 福岡和白病院
Fukuoka Wajiro Hospital

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放射線診断・治療センター

CT

Aquilion ONE

コンピューター断層撮影法:Computed Tomographyの略称です。CT検査はレントゲン検査の一種です。体の周囲360度方向からX線を照射し、体内を通り抜けたX線量を検出器が測定し、コンピューター処理することで断層画像(体を輪切りにした画像)を作成します。

また体のあらゆる部位の輪切りの画像や全体像(3D画像)を作り出す診断装置であり、全身どこでも検査できます。病気を見つけるために重要な検査です。

また造影剤と呼ばれる薬剤を静脈より注入しながら撮影を行うことで、血管や臓器などを強調した画像にでき、更に多くの情報を得ることができます。

【 保有装置 】

  • Aquilion ONE   
    320列マルチスライスCT装置
    (Canon Medical社製)
  • Aquilion PRIME  
    80列マルチスライスCT装置
    (Canon Medical社製)

320列マルチスライスCT

当院では最新鋭のCanon Medical社製「Aquilion ONE」を導入しています。(2021年8月現在)

一世代前のCT装置(64列CT)に比べ、X線の検出器幅が32㎜から160㎜と大幅に拡大し、人間の主要な臓器である心臓や頭部の1回転0.35秒での撮影が可能となりました。これにより撮像時間の短縮(約1/20)、被ばく量の低減(約1/4)、造影検査における造影剤量の減量(約1/2)が可能となり、より患者さまの負担の少ない検査が可能となっております。

また同一部位を連続的に撮影することで、3D画像だけでなく時間情報を加えた4D検査(血流動態の評価など)が可能です。

  • 当院ではすべてのCT検査画像を放射線診断専門医が確認し、報告書を作成しています。主治医とダブルチェックを行うことで見逃しを防ぎます。
  • 放射線診断専門医がCT検査の目的を把握し、適切な撮影方法を検討することで質の高い検査となるよう努めています。また目的に応じた適切な撮影を行うことで放射線被ばく低減にも繋がります。

画像の紹介

頭部

単純CT(造影剤使用なし)

  • 基本の輪切り画像
  • 簡単な処理を加えることで骨の状態を3D表示することが可能

造影CT

  • CT Angiography(CT血管撮影)
  • 右中大動脈瘤
  • 右中大脳動脈狭窄
  • CT脳動脈撮影
  • CT脳静脈撮影
  • CT灌流画像(パーフュージョン)

造影剤を投与して適切なタイミングで撮影することにより、脳の動脈や静脈を抽出することが可能です。また、近年は脳の血流状態を評価することも可能になりました(CT灌流画像)。

胸部領域

  • 肺炎(新型コロナウイルス肺炎)
  • 原発性肺癌
  • 肺灌流画像(Lung Perfused Blood Volume:LungPBV)

    造影剤を使用して肺の血流を評価することが可能です。

  • 心臓(冠動脈)CT

    320列CTを用いることで心臓全体を1回転で撮影可能です。高速に撮影することで心臓の動きによるブレが少ない、きれいな画像を撮影できます。

腹部領域

  • 膵がん

    比較的見つかりにくい膵がんも高性能の機器を用い、適切な撮影法で撮影を行うことで精度高く描出できるように努めています。

  • 肝臓のボリュームメトリー(体積計測)
    肝門部胆管がん術前
    (黄色:切除予定の肝、赤色:残存予定の肝)

    肝臓切除手術の前にCTにて切除体積のシミュレーションが可能です。安全な手術の施行に繋がります。

  • 術前          術後
    腹部大動脈瘤、ステントグラフト治療後

    血管(動脈)だけを抽出して立体的に表示したものです。動脈瘤の形やサイズなどを把握して治療を行うことが可能です。手術後の状態把握にも有用です。

  • CT尿路検査(CTウログラフィー)
    尿管がん症例

    静脈から投与した造影剤が腎から尿管へ排泄されるタイミングに合わせて撮影することで尿管を描出することができます。病変の部位は欠損して見えます。

整形領域

  • 右上腕骨骨折
  • 第1中足骨粉砕骨折        術後   
骨折部の状態を多方面から、また立体的に観察、評価することが可能です。手術前の治療方針決定、治療後の評価に有用です。