社会医療法人財団 池友会 福岡和白病院
Fukuoka Wajiro Hospital

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社会医療法人財団 池友会 福岡和白病院
Fukuoka Wajiro Hospital

放射線診断・治療センター

PET-CT

  • Discovery IQ.x(GE)2021年最新版に更新
  • Discovery MI.x(GE)2021年新規導入「半導体PET」

PET(陽電子放射断層撮影)検査は、微量の放射能を含む薬剤を体内に投与し、薬剤が集積した場所をカメラで捉えて病気の診断を行います。現在はFDGというブドウ糖に似た動きをする薬剤を使用し、糖代謝が活発な部分(主にがん)を高精度に検出します。薬剤による副作用は生じ難く、極めて安全性の高い検査です。

PET検査は今日のがん診療では欠かせない重要なものとなっていますが、大規模な設備が必要となるため、導入されている医療機関はまだ限られています。福岡県のがん拠点病院にてもPET装置を有する施設は半数程度です。
当院では同一施設内に「福岡和白PET画像診断クリニック」として最新鋭のPET-CT装置2台を所有しており、検査が必要な場合は予約待ち期間もほとんど無く、速やかに行うことが可能です。わざわざ遠くの医療機関までPET検査受診に行かれる必要はありません。

2021年に新規導入した機種は「半導体PET」と呼ばれるもので、これまでの機種とは基本構造が異なり大幅な画質向上が得られました。新しく導入した機種は一度に撮影できる範囲が広くなり、短時間で高画質の撮影が可能です。国内では最先端の研究施設などに次ぎ3施設目の導入となりました。

福岡和白PET画像診断クリニック

画像の紹介

膵癌

PET検査は癌の病期診断(ステージング)に極めて重要な役割を果たします。CTだけでは転移かどうか判断が難しいリンパ節などもPETの情報を加えることでより正確な診断が可能となり、適切な治療方針決定に繋がります。

  • 腹部のMIP(最大値投映法)画像
  • PETとCTの融合画像

転移性肝腫瘍(大腸癌)

転移性肝腫瘍は造影CT、造影MRI、超音波などで発見される事が多いですが、PET検査では明瞭に描出されるものの、他の検査では発見が難しい例もあります。PET撮影装置の高性能化に伴い、このような例が増えてきています。

  • PETとCTの融合画像
    肝臓に明らかな異常集積あり。
  • 造影CT画像
    異常を認識するのは困難です。
  • 造影CT画像(1年後)
    明らかな転移性肝腫瘍を認めます。

肺癌

一般的にがん診療の基本となる画像検査はCTですが、CTのみでは指摘が難しい病変がPET検査にて明瞭に描出される症例が数多くあります。

  • 肺のCT画像
    この画像で肺癌を指摘するのは相当難しいです。
  • PETとCTの融合画像
    CTにては指摘が難しい肺癌に明確な異常集積を認めています。

悪性リンパ腫

全身に広く分布する病変の活動性が一目で分かります。また高精度かつ早く撮影できる装置を導入していますので比較的短時間で頭から足先までの撮影が可能です。

  • 治療前
    多数の活動性病変を認めています。
  • 治療後
    異常集積は指摘できなくなっています。

心サルコイドーシス

サルコイドーシスの心病変は突然死のリスクもあるため、診断や活動性の評価が重要です。PET検査は心臓を含めた全身の病変を一度に評価でき、治療後の活動性の把握にも役立ちます。

  • 全身のMIP(最大値投映法)画像
    リンパ節や筋など全身の病変に集積を認めます。
    心臓にも病変と考えられる集積があります。
  • 心臓のPETITとCTの融合画像
    左心室にまだらな集積亢進を認め、活動性の病変と考えられます。

血管炎(高安動脈炎)

不明熱(原因が分からない長期間の発熱)の原因の一つに血管炎があります。血管炎はCTやMRIなどでは指摘が難しいことも多くあります。PET検査は全身の病変を一度に評価でき、活動性の把握にも役立ちます。

  • 全身のMIP(最大値投映法)画像
    大血管に一致した異常集積を広範囲に認めており、血管炎を反映した所見です。異常の範囲や活動性が一目瞭然です。
  • PETとCTの融合画像
    血管への異常集積が明瞭です。
  • 造影CT画像
    血管の異常は認識が困難です。