社会医療法人財団 池友会 福岡和白病院
Fukuoka Wajiro Hospital

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脳神経外科

脳動静脈奇形

まず経過観察
治療は血管内・手術・定位放射線の組み合わせ

脳動静脈奇形は頭蓋内出血、てんかん発作、頭痛をきたし発見されることがほとんどでしたが、最近では画像検査の進歩により無症状でみつかることがあり、10万人中5〜10人と言われています。

2014年のアルバ研究で症状のない脳動静脈奇形では血管内治療、手術、放射線より経過観察した方が後遺症が少ないことが報告されました。当院ではほとんどの方でMRI、CT血管造影による外来定期検査で経過観察をしています。経過観察を行い、てんかん発作、頭蓋内出血や、画像上の増大、動脈瘤形成、脳浮腫がみられる場合、治療を相談します。

3㎝以下の場合は定位放射線(当院ではガンマナイフ照射)により治療が可能ですが、即効性はなく3年後の治癒率が70〜80%です。また、脳浮腫、放射線壊死のように数年後から数十年後に後遺症につながることがあり、特に若い方には安易に進められません。

3㎝以上の脳動静脈奇形は定位放射線両方単独では治療困難です。血管内治療、手術、定位放射線治療を組み合わせます。通常、手術前に血管内治療による塞栓術で血流を低下させ、後日摘出手術を行います。脳動静脈奇形の手術は繊細な手術手技に術中の画像検査を要します。当院ではハイブリッド手術室で手術中に血管造影で脳動静脈奇形の消失を確認しながら、ナビゲーションシステムを用いて摘出術を行います。

「塞栓術を行って残ったらガンマナイフ」、「塞栓術を何度も行う」方針の先生方もいますが、それらの方針はかえって脳動静脈奇形が出血しやすくなったり、治癒しにくくなることがあります。当院では定位放射線治療、血管内手術、手術のエキスパートがそろっています。脳動静脈奇形でお困りの方はご相談ください。

治療方法

脳動静脈奇形の定位放射線照射(ガンマナイフ)

脳動静脈奇形のハイブリッド手術