白内障
1.疾患の概要
白内障とは、目の中でカメラのレンズのような役割をしている「水晶体」が濁り、視力低下やかすみ、まぶしさなどが生じる病気です。水晶体は本来透明ですが、加齢や全身疾患、外傷などにより徐々に濁ることがあります。
最も多いのは加齢に伴う白内障で、中高年以降に多くみられます。進行の速さや濁り方には個人差があり、初期には自覚症状が乏しいこともあります。進行すると、眼鏡を調整しても見えにくさが改善しにくくなり、読書、運転、家事、仕事など日常生活に支障が出る場合があります。
白内障は薬で濁った水晶体を元の透明な状態に戻すことは困難です。見えにくさが生活に影響している場合は、濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入する手術が検討されます。ただし、視力低下の原因が白内障だけでない場合もあるため、眼底疾患や緑内障などの有無を含めた評価が重要です。
最も多いのは加齢に伴う白内障で、中高年以降に多くみられます。進行の速さや濁り方には個人差があり、初期には自覚症状が乏しいこともあります。進行すると、眼鏡を調整しても見えにくさが改善しにくくなり、読書、運転、家事、仕事など日常生活に支障が出る場合があります。
白内障は薬で濁った水晶体を元の透明な状態に戻すことは困難です。見えにくさが生活に影響している場合は、濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入する手術が検討されます。ただし、視力低下の原因が白内障だけでない場合もあるため、眼底疾患や緑内障などの有無を含めた評価が重要です。
2.原因と症状
白内障の主な原因は加齢です。年齢とともに水晶体のたんぱく質が変化し、濁りが生じます。加齢以外にも、さまざまな要因が関係することがあります。
主な原因・関連要因には以下があります。
主な原因・関連要因には以下があります。
- 加齢
- 糖尿
- アトピー性皮膚炎
- 目の外傷ぶどう膜炎などの目の炎症
- ステロイド薬の長期使用
- 放射線や紫外線の影響
- 先天的な要因
- 過去の眼科手術
- 喫煙などの生活習慣
主な症状は、見え方の質の低下です。痛みを伴わず、徐々に進行することが多いのが特徴です。
よくみられる症状には以下があります。
よくみられる症状には以下があります。
- 目がかすむ
- 視力が低下する
- 光がまぶしく感じる
- 夜間や暗い場所で見えにくい
- 車のライトや日差しがにじむ
- 物が二重、三重に見えることがある
- 眼鏡を替えても見えにくさが改善しにくい
- 色がくすんで見える、黄色っぽく見える
- 読書や細かい作業がしづらい
白内障は通常、急激な痛みを伴う病気ではありません。急な視力低下、強い目の痛み、充血、頭痛、吐き気、視野が欠けるなどの症状がある場合は、緑内障発作、網膜剥離、眼内炎など別の病気の可能性もあるため、速やかな眼科受診が必要です。
3.検査
白内障の診断では、水晶体の濁りの程度だけでなく、視力低下の原因が白内障によるものか、ほかの目の病気が関係していないかを確認します。手術を検討する場合は、眼内レンズの度数や目の状態を詳しく評価します。
主な検査には以下があります。
主な検査には以下があります。
視力検査
裸眼視力、矯正視力を測定し、眼鏡でどの程度見え方が改善するかを確認します。
屈折検査
近視、遠視、乱視の程度を調べます。白内障の進行により、近視や乱視が変化することがあります。
細隙灯顕微鏡検査
顕微鏡で角膜、前房、水晶体などを観察し、水晶体の濁りの部位や程度を評価します。白内障診断の基本となる検査です。
眼圧検査
目の圧力を測定し、緑内障などの有無を確認します。
眼底検査
網膜、視神経、黄斑部の状態を確認します。糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、緑内障などがある場合、白内障手術後の見え方に影響することがあります。
光干渉断層計:OCT
網膜や視神経を詳しく評価する検査です。黄斑疾患や緑内障の確認に用いられます。
角膜内皮細胞検査
角膜の透明性を保つ細胞の数や状態を確認します。手術前の安全性評価に関係します。
眼軸長測定・角膜曲率測定
眼内レンズの度数を決めるために行う検査です。術後にどの距離へピントを合わせるかを検討する際にも重要です。
角膜形状解析
乱視の程度や角膜の形を詳しく調べます。眼内レンズの種類を検討する際に行われることがあります。
超音波検査
白内障が進行して眼底が見えにくい場合、網膜剥離や硝子体出血などの有無を確認する目的で行うことがあります。
検査結果をもとに、白内障の進行度、ほかの眼疾患の有無、手術の必要性、眼内レンズの選択などを総合的に判断します。
4.治療
白内障の治療は、症状の程度や日常生活への影響に応じて選択します。初期で生活に大きな支障がない場合は、眼鏡の調整や点眼薬を用いながら経過をみることがあります。
ただし、点眼薬で水晶体の濁りを元に戻すことはできません。視力低下やまぶしさにより、運転、読書、仕事、家事などに支障がある場合は、手術が検討されます。
主な治療には以下があります。
ただし、点眼薬で水晶体の濁りを元に戻すことはできません。視力低下やまぶしさにより、運転、読書、仕事、家事などに支障がある場合は、手術が検討されます。
主な治療には以下があります。
経過観察・眼鏡調整
症状が軽い場合は、定期的に視力や水晶体の濁りを確認します。白内障の進行により度数が変化することがあるため、眼鏡の調整で一時的に見え方が改善する場合があります。
点眼治療
白内障の進行を抑える目的で点眼薬が使われることがあります。ただし、すでに濁った水晶体を透明に戻す効果は期待できません。
白内障手術
一般的には、濁った水晶体を超音波で砕いて吸引し、人工の眼内レンズを挿入する「超音波乳化吸引術」が行われます。多くは局所麻酔で行われますが、目の状態や全身状態により方法は異なります。
眼内レンズの選択
眼内レンズには、単焦点眼内レンズ、乱視矯正用眼内レンズ、多焦点眼内レンズなどがあります。
単焦点眼内レンズでは、遠方または近方など、主に一つの距離にピントを合わせます。術後に眼鏡が必要になる場合があります。
多焦点眼内レンズなどは、複数の距離を見やすくすることを目的としますが、見え方の質、まぶしさ、にじみ、適応条件、費用負担などに注意が必要です。すべての方に適しているわけではありません。
単焦点眼内レンズでは、遠方または近方など、主に一つの距離にピントを合わせます。術後に眼鏡が必要になる場合があります。
多焦点眼内レンズなどは、複数の距離を見やすくすることを目的としますが、見え方の質、まぶしさ、にじみ、適応条件、費用負担などに注意が必要です。すべての方に適しているわけではありません。
術後管理
手術後は、感染や炎症を予防するために点眼薬を使用し、定期的に診察を受けます。視力の安定には時間がかかることがあり、必要に応じて術後に眼鏡を調整します。
白内障手術により水晶体の濁りは取り除けますが、網膜や視神経に病気がある場合、期待される視力が得られないことがあります。治療の利点とリスク、眼内レンズの特徴について説明を受けたうえで、生活状況に合った治療方針を検討することが重要です。
5.合併症
白内障が進行すると、見えにくさにより生活上の支障が大きくなることがあります。また、進行した白内障では、まれに目の中の炎症や眼圧上昇に関係することがあります。
主な合併症・関連する問題には以下があります。
主な合併症・関連する問題には以下があります。
- 視力低下による生活機能の低下
読書、運転、家事、仕事、外出がしづらくなることがあります。 - 転倒や事故のリスク増加
段差や障害物が見えにくくなり、転倒や交通事故につながる場合があります。 - 緑内障の悪化・眼圧上昇
水晶体が厚くなることで隅角が狭くなり、眼圧上昇に関係することがあります。急な目の痛みや頭痛、吐き気を伴う場合は緊急性があります。 - 眼底疾患の発見遅れ
白内障が進行すると眼底が見えにくくなり、網膜や視神経の病気の評価が難しくなることがあります。
白内障手術に関連する合併症としては、以下があります。
- 角膜浮腫、角膜内皮障害
- 眼圧上昇
- 術後炎症
- 後嚢破損、水晶体核落下
- 眼内レンズの位置ずれ
- 嚢胞様黄斑浮腫
- 網膜剥離
- 感染性眼内炎
- 出血
- 屈折誤差、見え方の違和感
- 後発白内障
後発白内障は、手術後しばらくして眼内レンズを支える膜が濁り、再びかすみが出る状態です。必要に応じてレーザー治療が検討されます。
合併症の起こりやすさは、目の状態、白内障の進行度、糖尿病や緑内障などの合併症、手術内容によって異なります。手術前には、期待できる効果だけでなく、起こり得るリスクについても確認することが重要です。
合併症の起こりやすさは、目の状態、白内障の進行度、糖尿病や緑内障などの合併症、手術内容によって異なります。手術前には、期待できる効果だけでなく、起こり得るリスクについても確認することが重要です。
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※注釈
この記事は、一般的な疾患情報をまとめたものです。治療方法や検査内容は医療機関によって異なる場合があります。ご自身の症状や治療についてのご相談は、診察時に医師にお尋ねください。
この記事は、一般的な疾患情報をまとめたものです。治療方法や検査内容は医療機関によって異なる場合があります。ご自身の症状や治療についてのご相談は、診察時に医師にお尋ねください。
