
当センターは、関節リウマチ、股関節、膝関節外科を中心とした関節症の治療を行っています。
手術の回避・延期を目指した患者立脚型医療としての膝・股関節の新しいリハビリ治療を行っています。「新着情報、変形性関節症最大の問題点」をご覧ください。
関節症センター長
林 和生
九州大学卒
- 資格:
- 医学博士、日本整形外科学会専門医(指導医講習会受講済み)、日本リウマチ学会リウマチ専門医、日本リウマチ学会指導医
- 所属学会:
- 日本整形外科学会、日本リウマチ学会、日本股関節学会、西日本整形・災害外科学会
- コメント:
- 膝・股関節外科においてはH19年に新しいリハビリであるPSTRエクササイズを開始して以来、“本当に必要な手術かどうかを適切に判断し、可能な場合は手術の回避・延期に務める”医療を行っています。
- ※PSTR エクササイズ:(Pericapsular Soft Tissue and Realignment:関節周囲軟部組織および再配列)エクササイズ。
- ★「PSTRエクササイズ」は、自宅で自分で行うホームエクササイズです。
-
林センター長が開発した骨と結合するセラミックであるハイドロキシアパタイトをコーティングした人工股関節置換術はすでに臨床応用されていますが、長期成績において従来のセメント非使用(セメントレス)人工股関節より優れた成績を納め現在世界的に普及しています(1994年人工股関節の新しいデザインで米国特許取得)。
関節リウマチについては、地域の先生との連携医療を基盤に生物学的製剤その他新しいリウマチ薬による治療も行っています。
はじめに
当科では、膝痛・股関節痛全般と関節リウマチの治療を行っています。
膝痛・股関節痛の中で最も多い変形性膝・股関節症は、生命に直接影響を与える疾患ではないためまずは、患者さんの願いである「手術しないで歩けるようになる。」治療が優先します。この目的で、手術を考えるような痛みの強い例に対し筋力増強訓練とストレッチングを行いましたが手術回避の経験はできませんでした。
H19年からPSTRエクササイズを採用しましたところ当科初診前に手術しかないと言われていた例の70%-80%で症状改善し手術回避・延期ができるようになりました。PSTRエクササイズは、骨盤のアライメント不良を調整し関節拘縮(靭帯・関節包が捻じれて硬くなり関節の動きが制限された状態)を除去・軽減させ筋力増強訓練には重きを置かないところが特徴です。
PSTRエクササイズのエビデンスを検討するために平成29年8月から長野県浅間総合病院整形外科とHarris Hip Score(HHS)60点未満の変形性股関節症例(HHS:正常100点。60点未満は痛みの強い重症例でほぼ全例手術しかないと言われている例です。)を対象に多施設共同前向き単群研究を開始しました。11年間にわたるPSTRエクササイズの経験から当科初診前に手術しかないと言われその後PSTRエクササイズにより症状改善し手術回避・延期できた例の特徴は、痛みは「関節面の骨からの痛み」ではなく「関節外の靭帯・関節包からの痛み」が主であると思われる点でした。
変形性膝・股関節症の診断学の改正提案を目指して今後の研究を進めていく予定です。
★変形性股関節症で当科初診前に手術と言われていましたが、関節面の骨からの痛みではなかったと思われた例。
★変形性膝関節症で当科初診前に手術と言われていましたが、関節面の骨からの痛みではなかったと思われた例。
★PSTRエクササイズについての論説がPhysiotherapy Research and Reportsに掲載されました。
英文原文
日本語訳
★1077例のPSTRエクササイズの後ろ向き研究がJournal of Physiotherapy & Physical Rehabilitationに掲載されました。
英語原文(論文/
Supplementary Information)
日本語訳
★国際ジャーナルActa Scientific Orthopaedics から Review Article(この分野の総説・総括)の投稿依頼があり Mini Review として掲載されました
英文原文
日本語訳
★国際ジャーナルJournal of Physiotherapy and Rehabilitationから投稿依頼がありNarrative based medicine(対話に基づく医療)の重要性が掲載されました。
英文原文
日本語訳
令和1年7月3日
林 和生
新着情報
変形性関節症最大の問題点
- <国際ジャーナル掲載論文のまとめ>
-
-
1:当科初診前に手術と言われていた例を分析した結果、痛みは「関節面からの痛み」ではなく「関節外の軟部組織(靭帯・関節包・インナーマッスル)からの痛み」である例が多いという結果になりました。
-
2:「関節外の軟部組織からの痛み」は、PSTRエクササイズで改善させることができました。「新着情報」をご覧ください。
-
3:「関節面からの痛み」の場合には手術の対象になります。
-
4:Decontracture test(拘縮除去テスト)で初診時に手術回避が可能(関節外の軟部組織からの痛み)か不可能か(関節面からの痛み)を診断することができるようになりました。
-
5:
-
★H19年から約10年間取り組んできたPSTRエクササイズの上記経験についてのエビデンスの検討を目的にH29年8月より福岡和白病院関節症センターと長野県浅間総合病院整形外科で多施設共同前向き単群研究を開始しました。(UMIN登録番号000028277)
-
★変形性股関節症で当科初診前に手術と言われていましたが、関節面の骨からの痛みではなかったと思われた例。
-
★変形性膝関節症で当科初診前に手術と言われていましたが、関節面の骨からの痛みではなかったと思われた例。
-
★PSTRエクササイズについての論説がPhysiotherapy Research and Reportsに掲載されました。
英文原文
日本語訳
-
★1077例のPSTRエクササイズの後ろ向き研究がJournal of Physiotherapy & Physical Rehabilitationに掲載されました。
英語原文(論文/
Supplementary Information)
日本語訳
-
★国際ジャーナルActa Scientific Orthopaedics から Review Article(この分野の総説・総括)の投稿依頼があり Mini Review として掲載されました
英文原文
日本語訳
-
★国際ジャーナルJournal of Physiotherapy and Rehabilitationから投稿依頼がありNarrative based medicine(対話に基づく医療)の重要性が掲載されました。
英文原文
日本語訳
- 変形性股関節症
- 外来で遭遇する股関節痛には変形性股関節症、高齢者の大腿骨頭脆弱性骨折(急速破壊型変形性股関節症など)、大腿骨頭壊死などがありこの中で最も多いのが変形性股関節症です。
- <代表的疾患>
- 1:変形性股関節症 解説
- 2:脆弱性骨折(急速破壊型変形性股関節症など) 解説
- 3:大腿骨頭壊死 解説
- 4:膝痛・腰痛で長く治療してもよくならないとき 解説
- <変形性股関節症の治療>
- 手術によらない保存的治療と手術治療があります。
-
1:保存的治療(PSTRエクササイズによる手術の回避・延期)
★当科初診前に手術と言われていた例の80%-85%が症状改善し手術回避・延期しています。
- 2:手術治療
- 変形性膝関節症
- 外来で遭遇する膝痛には変形性膝関節症、膝骨壊死、高齢者の脆弱性骨折、半月板損傷などがありこの中で最も多いのが変形性膝関節症です。
- <代表的疾患>
- 1:変形性膝関節症 解説
- 2:膝骨壊死・脆弱性骨折 解説
- 3:半月板損傷 解説
- 4:膝痛・腰痛で長く治療してもよくならないとき 解説
- <変形性膝関節症の治療>
- 手術によらない保存的治療と手術治療があります。
-
1:保存的治療(PSTRエクササイズによる手術の回避・延期)
★当科初診前に手術と言われていた例の80%-85%が症状改善し手術回避・延期しています。
★当科初診前にヒアルロン酸注入で改善しなかった多くの例でPSTRエクササイズにより症状改善しています。特徴は、痛みは「関節内の痛み」ではなく「関節外の靭帯・関節包からの痛み」である点です。
- 2:手術治療
- 関節リウマチ
-
PSTRエクササイズ普及活動
整形外科健康教室のお知らせ(参加費:無料)
-
第31回 整形外科健康教室(クリックしてください。)
- 膝・股関節痛を軽減させる脚底板療法と靴の選び方 ─米国足病医学で開発されたインソール(足底板)紹介と靴の医学について─
- 上記6月20日(土)開催予定の第31回福岡和白病院整形外科健康教室を延期します。決まり次第お知らせします。
- ★新型コロナウイルスに動向によっては、ホームページ・フェイスブックにて再度延期または中止のお知らせをすることもありますのでご了承ください。
- 日時:決まり次第お知らせします。
- 午後13:00〜15:30まで(12:00に受付開始) 12:30よりビデオ上映
- 会場:福岡和白病院2階会議室
|
研究業績
- 賞罰
-
- 1.平成5年度日本バイオマテリアル学会科学奨励賞受賞
- 2.1994年人工股関節の新しいデザインで米国特許取得(United States Patent,5314488)
- 役職
-
- 2017- Editorial Board, Journal of Clinical Investigations and Studies
- 2017- Editorial Board, Journal of Clinical Trials in Degenerative Diseases
- 研究論文
-
- 1.平成24年7月1日より新規患者受付日を月曜日・水曜日の午後・木曜日の午前(第1・3・5のみ)に限定し、完全予約としています。
各日3名様を受付けいたします。
- 2.再来患者様も完全予約としまして、予約外の患者様には一旦整形外科を受診して頂き、後日の関節症センター外来を予約して頂くことになります。
- 3.予約の患者様へ後日予約日の変更や時間の変更をお願いする場合がございます。
- 診察体制:完全予約制
|
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
午前 |
林 和生 (再診のみ) |
|
林 和生 (再診のみ) |
林 和生 (再診のみ) |
林 和生 (再診のみ) |
林 和生 (再診のみ) |
午後 |
林 和生 (新患のみ) |
|
林 和生 (新患のみ) |
|
林 和生 (再診のみ) |
|
※ 関節症センター外来予約は整形外科受付にて行います。
- ■予約について
-
- 予約および予約変更 TEL:092-608-0016
- 電話予約受付時間は、平日(月~土)13:00~16:00となります。
※日曜日・祝日は受付しておりません。
リンク集
- 関連リンク
-