社会医療法人財団 池友会 福岡和白病院
Fukuoka Wajiro Hospital

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遺伝相談外来

がんと遺伝の関係

現在日本では、2人に1人が生涯で一度はがんを発症するといわれています。がんは様々な要因によって発生するといわれていますが、大きく分けて「遺伝要因」と「環境要因」が関わっています。「環境要因」としてまず挙げられるのが喫煙、飲酒です。また、ウイルス感染(ピロリ菌と胃がん、肝炎ウイルス、パピローマウイルスと子宮頚がん)も重要な「環境要因」です。

最近注目されているのが「遺伝要因」です。すなわち生まれ持った「遺伝子の変化」とがんの発症しやすさが強く関わっているものを遺伝性のがん(遺伝性腫瘍)といいます。もともと持っている遺伝子の変化は、下の世代に受け継がれることがあります。変化のある遺伝子の種類によって、がんの発症を起こしやすい部位(臓器)やがんの発症率は異なります。

「遺伝性腫瘍」とは、家族に腫瘍(がん)が集積して発生する腫瘍性疾患と定義されています。このうち、1つの遺伝子の病的な変化が親から子へ伝わることにより遺伝的にがんに罹患しやすくなり、そのような体質をもとに発症する疾患を特に遺伝性腫瘍症候群と称します。例えば乳がんの場合は遺伝性と考えられるがんは全体の10%程度とされています。その中でも代表的なものが遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)で全体の4%(遺伝性と考えられる乳がんの約半数)を占めています。

遺伝性がんの例

名称 遺伝子 関連するがん

遺伝性乳がん卵巣がん症候群

BRCA1,BRCA2

乳がん、卵巣がん、前立腺がん、膵臓がん、黒色腫など

リンチ症候群

MLH1,MSH2,MSH6,
PMS2,EPCAM

大腸がん、子宮体がん、胃がん、尿路系上、皮がん、卵巣がんなど

リー・フラウメニ症候群

TP53

軟部組織肉腫、骨肉腫、脳腫瘍、副腎皮質がん、乳がん(閉経前)など

カウデン症候群

PTEN

乳がん、子宮体がん、甲状腺がん、大腸がん、腎細胞がん

遺伝カウンセリング

遺伝子の検査を受ける目的や動機は、ひとりひとり違います。遺伝カウンセリングでは、遺伝性腫瘍に関する不安や悩みに対し、臨床遺伝専門医が相談に応じます。そして科学的根拠に基づく正確な医学的情報を分かりやすくお伝えし、理解していただけるようにお手伝いいたします。その上で、十分にお話をうかがいながら、医療技術や医学情報を利用して問題を解決して行けるよう、心理面や社会面も含めた支援を行います。

  • 乳腺外科部長

    西山 康之

    にしやま やすゆき

    出身大学 熊本大学卒
    資格 日本外科学会専門医、日本乳癌学会指導医、日本乳癌学会専門医、臨床遺伝専門医、日本遺伝性腫瘍専門医、遺伝性腫瘍コーディネーター、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、検診マンモグラフィ読影認定医師〈日本乳がん検診精度管理中央機構)、乳房再建用エキスパンダー実施医師、がんのリハビリテーション研修修了、緩和ケア研修修了
    所属学会 日本外科学会、日本乳癌学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床外科学会、日本人類遺伝学会、日本遺伝性腫瘍学会、日本HBOCコンソーシアム、日本オンコプラスティックサージャリ―学会、日本がん・生殖医療学会、日本乳癌検診学会
    コメント 乳がんの治療方法は、手術、薬物療法、放射線療法と多岐にわたります。また、治療の組み合わせや順番は、病状(がんのステージ・がん細胞の性質・それぞれの体調や取りまく環境)によって大きく変わってきます。私たちは、ひとりひとりに最適な治療方法を提案します。がん治療に不安はつきものです。不明な点はなんでもご相談ください。

遺伝子検査

遺伝カウンセリングの結果、遺伝子検査の基準に適合し、ご本人や血縁者にとって必要と判断され、ご本人が希望された場合に遺伝子検査を行います。遺伝性乳がん卵巣がん症候群(BRCA1/2)は現在保険収載されています。また、コンパニオン診断(分子標的薬が使用できるかどうかを検査する)として行われる場合も保険収載です。その他保険収載されていない遺伝子検査もあります。

お問い合わせ

連絡先 TEL:092-608-0001(代表)
「外科外来へ」「遺伝相談外来」とお伝えください。
受付時間 月曜日〜金曜日 13:00〜16:00